白い花
葬儀・供養

ペット葬儀のマナーと流れ|服装・香典・お供え物の基本

大切な家族であるペットとのお別れは、誰にとっても辛い出来事です。近年、ペット葬儀を行う家庭が増えていますが、「服装はどうすればいい?」「香典は必要?」「お供え物は?」など、マナーについて悩む方も少なくありません。この記事では、ペット葬儀の流れやマナー、お悔やみの伝え方、その後の供養方法まで詳しく解説します。

1. ペット葬儀の一般的な流れ

ペットが亡くなった直後はパニックになりがちですが、落ち着いて一つずつ対応していきましょう。一般的なペット葬儀は以下の流れで進みます。

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ご遺体の安置

ペットが亡くなったら、まず体をきれいに整えてあげましょう。タオルやブランケットの上に寝かせ、保冷剤でお腹周りを冷やします。夏場は特に早めの対応が必要です。お気に入りのおもちゃやおやつを傍に置いてあげると良いでしょう。

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火葬業者の手配

火葬業者やペット霊園に連絡し、日時を決めます。多くの業者は即日〜翌日の対応が可能です。合同火葬・個別火葬・立会い火葬の中から、ご家族の希望に合ったプランを選びましょう。

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お別れの儀式

火葬の前に、お花やおやつをお供えして最後のお別れをします。業者によっては、読経や焼香の時間を設けてくれるところもあります。ご家族で思い出を語り合い、感謝の気持ちを伝えましょう。

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火葬

個別火葬の場合、火葬時間は小型のペットで30分〜1時間程度、大型犬で1〜2時間程度です。立会い火葬では火葬後にお骨上げ(収骨)を行います。

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返骨・供養

個別火葬の場合はお骨が返却されます。骨壷に納めて自宅で供養するか、ペット霊園に納骨するか、散骨するかなど、ご家族で相談して決めましょう。

2. 服装のマナー

ペット葬儀には、人間の葬儀ほど厳格なドレスコードはありません。しかし、大切な命を送る場ですので、TPOをわきまえた服装が望ましいでしょう。

適切な服装

  • ・黒、ダークグレー、ネイビーなど落ち着いた色
  • ・シンプルなデザインのワンピースやスーツ
  • ・清潔感のあるカジュアル(きれいめ)
  • ・アクセサリーは控えめに
  • ・喪服を着る必要はない

避けた方がよい服装

  • ・派手な柄や明るい色の服
  • ・露出の多い服装
  • ・カジュアルすぎる服装(短パン、サンダルなど)
  • ・大きなアクセサリーや華美な装飾
  • ・動物の毛皮素材のもの
ワンポイント:訪問火葬の場合は自宅で行うため、普段着でも問題ありません。ペット霊園での立会い火葬の場合は、ある程度きちんとした服装を心がけると良いでしょう。

3. 香典・お花代について

ペット葬儀では、人間の葬儀のような香典(不祝儀)の習慣は一般的ではありません。しかし、大切なペットを亡くした方への気持ちを伝えたいという場合もあるでしょう。

贈り物相場備考
お花(アレンジメント)3,000〜5,000円白・淡い色のものが一般的
お花代(現金)3,000〜5,000円白い封筒に「お花代」と記載
お悔やみカード500〜2,000円手書きのメッセージが喜ばれる
ペット用おやつ・おもちゃ1,000〜3,000円生前好きだったものが喜ばれる
お花を贈る場合は、棘のあるバラやユリ(猫に有毒)は避け、ガーベラ、カーネーション、かすみ草など優しい雰囲気の花がおすすめです。ペット用のお供えフラワーアレンジメントを扱う花屋も増えています。

4. お供え物の選び方

ペットの火葬や供養の際に、お供え物を用意することは大切な儀式の一部です。ペットへの感謝の気持ちを込めて、心を込めたお供え物を準備しましょう。

棺に入れられるもの

  • お花:生花が基本です。白い花を中心に、小さめのアレンジメントが適しています。
  • 手紙:感謝の言葉やお別れのメッセージを書いた手紙。
  • おやつ・フード:生前好きだった食べ物を少量添えます。
  • 写真:一緒に過ごした思い出の写真(ただし燃えるものに限る)。
  • お気に入りの布やタオル:愛用していた綿素材のもの。

棺に入れられないもの

  • 金属製品:首輪(金具付き)、リード、メダルなど。お骨に影響が出る可能性があります。
  • プラスチック製品:おもちゃのボールや食器など。有害ガスが発生する恐れがあります。
  • 厚手の布類:大きなクッションやベッドなど。火葬時間が長くなります。
  • 缶詰・瓶類:爆発や破裂の危険があります。

5. お悔やみの言葉とマナー

ペットを亡くした方への言葉選びは慎重にしたいもの。「たかがペット」という表現は絶対に避けましょう。飼い主にとってペットは大切な家族です。以下のような言葉が適切です。

花束と手紙

適切なお悔やみの言葉

  • ・「〇〇ちゃんのこと、心よりお悔やみ申し上げます」
  • ・「〇〇ちゃんは幸せな一生だったと思います」
  • ・「たくさんの愛情に包まれて、きっと感謝していると思いますよ」
  • ・「辛い時はいつでも話を聞くからね」
  • ・「〇〇ちゃんとの素敵な思い出は、ずっと心に残りますね」

避けるべき言葉

  • ・「また新しい子を迎えればいいじゃない」(代わりはいないという気持ちを無視している)
  • ・「動物だから仕方ないよ」(ペットを軽視した表現)
  • ・「もう悲しむのはやめたら?」(悲しみの気持ちを否定している)
  • ・「寿命だったんだよ」(理屈で片付けようとしている)
  • ・「うちの子はまだ元気だよ」(自分のペットの話をするのは不適切)

6. 葬儀・火葬の種類

ペットの葬儀・火葬にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ご家族の希望やご予算に合わせて選びましょう。

種類内容返骨費用目安
合同火葬複数のペットをまとめて火葬なし8,000〜20,000円
個別一任火葬個別に火葬、業者がお骨上げあり15,000〜35,000円
立会い火葬飼い主が立会い、お骨上げも実施あり25,000〜50,000円
訪問火葬自宅近くまで火葬車が来て火葬あり20,000〜40,000円

火葬の種類について詳しく知りたい方はペット火葬の種類と特徴のページもご参照ください。

7. 火葬後の供養方法

火葬後の遺骨の供養方法は大きく分けて以下の4つがあります。どの方法が正解ということはなく、ご家族の気持ちに合った方法を選ぶことが大切です。

自宅供養

骨壷に納めて仏壇やメモリアルコーナーに安置します。毎日手を合わせることができる最も身近な供養方法です。ペット用の仏壇やおりんなども販売されています。

ペット霊園への納骨

ペット専用の霊園に納骨します。個別墓地や合同供養塔などの選択肢があります。定期的な法要を行ってくれる霊園もあり、管理面で安心です。

散骨

遺骨を粉骨して、海や山など自然に還す方法です。ペットが好きだった場所での散骨を希望する方もいます。自治体のルールを確認の上で行いましょう。

手元供養

遺骨の一部をペンダントやリングなどのアクセサリーに加工する方法です。いつもペットを身近に感じられるため、近年人気が高まっています。

8. ペットロスとグリーフケア

ペットを失った悲しみは「ペットロス」と呼ばれ、深い悲嘆反応を伴うことがあります。食欲不振、不眠、涙が止まらない、仕事が手につかないなどの症状が見られることもあり、決して軽視できるものではありません。

  • -悲しみを我慢しない:泣きたい時は思い切り泣きましょう。悲しみを抑え込むことは心身に悪影響を与えます。
  • -思い出を整理する:写真をアルバムにまとめたり、思い出の品を整理することで、気持ちの整理につながります。
  • -同じ経験をした人と話す:ペットロスの経験者やオンラインコミュニティで気持ちを共有することで、孤独感が和らぎます。
  • -専門家に相談する:症状が長く続く場合は、ペットロスカウンセラーや心療内科への相談も検討しましょう。
  • -供養の形を見つける:お墓参りやメモリアルグッズの作成など、ペットを偲ぶ形を持つことが心の支えになります。
大切なこと:ペットロスからの回復には個人差があります。「早く立ち直らなければ」と焦る必要はありません。自分のペースで、少しずつ気持ちを整理していきましょう。周囲の方もその気持ちに寄り添うことが最大のサポートとなります。

9. よくある質問

ペット葬儀に香典は必要ですか?
ペット葬儀では香典(不祝儀)は一般的ではありません。ただし、親しい間柄であれば、お花やおやつ、お悔やみのカードを贈ることは喜ばれます。金銭を贈る場合は3,000〜5,000円程度が相場で、白い封筒に「お花代」などと書いて渡すのが良いでしょう。
ペット葬儀にはどんな服装で行けばいいですか?
ペット葬儀には厳密なドレスコードはありませんが、落ち着いた色合いの服装が望ましいです。黒やダークグレー、ネイビーなどのシンプルな服装が一般的です。人間の葬儀のような喪服を着る必要はありませんが、派手な色や柄は避けましょう。
ペットのお供え物は何がいいですか?
生前好きだったおやつやフード、お花(白や淡い色のもの)、おもちゃ、写真などが一般的です。火葬の場合は、金属やプラスチック製品は棺に入れられないことが多いので、事前に火葬業者に確認しましょう。手紙を添えてお供えする方も多いです。
ペット火葬後の遺骨はどうすればいいですか?
主な選択肢として、自宅での供養(骨壷での保管)、ペット霊園への納骨、散骨、手元供養(遺骨アクセサリーなど)があります。ご自身やご家族の気持ちに合った方法を選びましょう。すぐに決める必要はなく、しばらく自宅で供養してから納骨される方も多いです。

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